笊蕎麦
蕎麦の実

世界中の各地に昔から有るお蕎麦
種を蒔けば花を咲かせ実をおとす
天から授かった作物の一つだと思います。
そんなお蕎麦を麺として食する文化を作ったのは日本だけです。
麺と言えばラーメン、パスタ、饂飩、素麺などございますが、ビタミンB群始め栄養成分が多く含まれているのは蕎麦だけです。そんな事を知らず私が若かりし頃日々に追われ体調を崩した時好んで食べたのは蕎麦だけでした。振り返って見ればその時が蕎麦との出会いだったかも知れません。
種を蒔けば花を咲かせ実をおとす蕎麦ですが、美味しさを求めれば3つに絞られるのだろうと思います。

店主木村明隆が蕎麦を打つ様子

その一つは、良い原材料。
夏の終わりには花が咲き、秋には収穫が始まる
現地の風土に触れどの様な方が生産しているのか?又その蕎麦がどの様な工程をえて当店迄届くのか?
二つ目は確かな技術。
当店では、製粉に始まり手打ち、釜茹で迄がそれに当たります。
湿温度管理の元、蕎麦の実に合わせしっとりとした粉を挽き手打ちでしか伝わってこない蕎麦粉の状態で素早く打ち上げ釜茹でに向かいます。
お客様の元に笊蕎麦が届く迄およそ半年と携わった人の思いがこの釜茹での数十秒に託されるわけです。
最後に食べるタイミングです。
美味しく食べていただきたいと思えば
「絶妙に締め上げたお蕎麦が乾かないうちにズルズルとお召し上がりいただきたい」
一方甘味と香りが特徴の黒目のお蕎麦は「ゆっくり味わってお召し上がりいただきたい」
蕎麦への想い 蕎食きむらの心情です。